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毛細血管拡張性運動失調症様疾患(ATLD)・Nijmegen症候群・Bloom症候群

【監修】
岐阜大学・国立病院機構長良医療センター
金子 英雄先生

原理

成長障害、免疫不全による易感染、特異顔貌、悪性腫瘍の好発、リンパ球における染色体異常の多発といった特徴を有する疾患を、染色体脆弱症候群とよぶ。毛細血管拡張性運動失調症、Nijeman切断症候群、Bloom症候群、Fanconi症候群、色素性乾皮症などが、該当する。染色体脆弱症候群の病因は、DNA損傷修復異常によることが多い。本稿では、特に、Bloom症候群について概説する。

特徴・症状

Bloom症候群は、小柄な体型、日光過敏性紅斑、免疫不全を特徴とする常染色体劣性の遺伝病である。さらに、きわだった特徴は高率な癌腫の合併である。20歳までに、約3割の症例がなんらかの癌腫を発症する。
DNAの複製・修復に関与するヘリカーゼタンパクBLMをコードするblm遺伝子の異常により、発症する。
生下時からの小柄な体型、日光過敏性紅斑、免疫不全症。発癌、糖尿病の内分泌系の症状も合併する。男女ともに、不妊のことが多い。
きわだった特徴は、癌腫の高率な発症である。20歳までに約3割の患者さんが、なんらかの癌腫を発症する。一旦、治癒しても二次癌、三次癌の発症をみることがある。免疫不全に伴う易感染による肺炎の合併も、生命予後を左右する。

診断

上記の症状が認められた場合は、姉妹染色体分体の交換(sister chromatid exchange)の頻度を解析する。Bloom症候群では、sister chromatid exchangeの頻度の上昇が認められる。確定診断はblmの遺伝子変異の同定によりなされる。

治療法

定期的な検診により癌腫の発生を早期に発見し、外科的切除、抗がん剤による治療を行う。また、感染に対しても抗生剤の投与により、早期から対処する。

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